『ヘーベルハウスといえばALC、ALCと言えばへーベルハウス』
当サイトをご利用していただき、家づくりの知識が増えてきた読者様にとっては、そういう印象があるかもしれません。
ですが、ALCは有名ハウスメーカーでも使用されていますし、最近では中小工務店でもALCを取り扱っている業者が増えています。
もちろん、ALCは優秀な外壁素材ですが、加工は難しくへーベルハウスでは工事委託先に技術指導を行っているレベルだそうです。
この記事ではALCの基本的な特徴と知識をお伝えして、ALCを採用している他社との比較をご紹介します。

発泡剤で多孔質化した軽量気泡コンクリート
とくに板状に加工したものをはALC板やALCパネルと呼び、へーベルハウスのALCをヘーベル板と呼びます。
製造過程で発泡剤による細かな気泡が入っており、通常のコンクリートよりも軽量化と断熱性の向上が図られています。
特徴や性能についてはこちら⇒へーベルハウス用語集

へーベルハウスを愛し、へーベルハウスに愛された男が語る、『ALCの秘密』を大公開だ!

大公開処刑にならなければ良いのですが…

るんばーちゃん、上手い!
座布団一枚!

くっ!
逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ

それはALCではなくLCLですね
☑注文住宅選びで外壁にこだわりたい方
☑ALCの性能を詳しく知りたい方
☑施工先のハウスメーカー・工務店がALCを採用している方

この記事を読み終えることで、 ALCについての知識を詳しく理解し、技術・知識のない工務店を見抜く力が養えます。
また、サイディングやタイル外壁との性能比較として自由にお使いください。
この記事は全部で2ページで構成されています。
>>1ページ目
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ざっくりALC解説

断熱性能の本当のところをまずご紹介します。
結論から言うと…
『ALCには断熱性能があるともいえるし、ないともいえる』
へ?良く分からんのだけど??
そうですよね。
そもそも性能というのは“比較”です。
比較する相手がいないと、性能が高いか低いかは言えません。
なので
『ALCには断熱性能があるともいえるし、ないともいえる 』
わけですね。
とはいえ、これだけでは禅問答で良く分からない記事になってしまいます。
なので
- タイル外壁
- 通常のコンクリート外壁
- グラスウール
と比較してみましょう。
熱の通しにくさ≒断熱性能の指標に熱貫流率があります。
熱貫流率の値が小さいほど、熱を通しにくい、断熱性能が高いということです。
で、これが数値表です。
熱貫流率 | |
コンクリート | 1.5 |
タイル | 1.3 |
ALC | 0.17 |
グラスウール | 0.05以下 |
まぁザックリとですが、こんな感じです。
ALCはタイル・コンクリート外壁より10倍断熱性能が高い
といえますし、
ALCは一般的な断熱材グラスウールより10~100倍断熱性能が低い
ともいえますね。
これがヘーベル板をはじめとしたALCの断熱性能に関する客観的なデータです。
この値を持って断熱性能に関してどう伝えるか受け取るかは自由ですが、
『へーベル板・ALCは断熱性能が高いとうたっているが、グラスウールの10分の1以下の性能しかない、詐欺である』というのは、、、
ちょっと無理のあるディスリではないでしょうか?
この手のディスリは2010年代の住宅系掲示板や知恵袋に散見されます。
サイディング系メーカーのポジショントークと流しておきましょうwww
☑へーベル板・ALCは外壁材である。
☑断熱性は他の外壁材(タイル・サイディング・コンクリート)より高い。
☑断熱材と比較すれば、断熱性能が低いのは当たり前である。

外壁結露しないヘーベル板という記事を以前かきました。
寒い日の早朝に、ガルバリウム系サイディングの建物を見てみてください。
あるいは外壁結露でgoogle画像検索しても良いでしょう。
この外壁結露の原因が“外壁材の熱貫流率”によるんですね。
外壁結露自体は問題ないんですけど、このあとの乾きが良くないとどうなると思いますか?
はい、コケが生えてきます。
あるいは砂ホコリを含んで汚れます。
こういった二次的な害が起きる外壁結露が、ALC・へーベル板では生じません。
つまり、外壁の掃除を頻繁に行う必要がなくなる
メンテナンスフリーに近い感覚で運用できるのがメリットの一つです。

高い性能の鍵は塗装にあり、とはどういう事か…
ALC・ヘーベル板の外壁としての性能は
- 軽い⇒地震に強い
- 丈夫⇒地震に強い
- 燃えにくい⇒火災保険安くなる
- 汚れにくい⇒メンテナンスフリー
ご覧のとおり充分ですね。
ではデメリットはどうでしょうか?
ALCの本来の性質を暴露しますwww
実は、
ALCには衝撃に弱い・撥水性良くない・高額という3つのデメリット的な性質があります。
この性質を補っているのが塗装です。
へーベルハウスの場合は優れた外壁塗装のおかげで、
表面のもろさをしっかりカバーし、撥水性を保ち、30年間のメンテナンスフリーを実現しています。
つまりALCと外壁塗装は切っても切れない重要な関係にあるんです。
中小工務店のALC工事、注意すべきポイント

最近では有名ハウスメーカーだけでなく、地域の工務店レベルでもALCの仕様が増えているといいます。
ですが、
個人的な考えですが、
家づくりを始めた段階の自分には
工務店の知識と技術を確かめる術がなかったと思います。(今もか?)
ましてALCの施工は、へーベルハウスの委託工事会社でさえ難しいものとされています。
これは、大手ハウスメーカーでありながら施工地域が限られているという点からも明らかです。
要は確かな技術力が必要で、ホイホイとフランチャイズ化はできないという事なんですよね。

30年先、その工務店は残ってますか?
不安をあおるわけではないですが…
家は建てたら終わりというものではないですよね?
丈夫なALCとはいえ30年先にはメンテナンス塗装が必要です。
もし塗装がはがれていたら、前述したALC本来のデメリットが露呈してしまいます。
その工務店が30年先まで残っていて、リフォームを請け負ってくれるのか?
という長期的な視点は必須だと思います。
そして、
万が一ですが、ALCの施工技術がショボくて
15年先で再塗装の必要が出てきたら…
せっかく高いコストを支払って手に入れた『長期メンテナンスフリーというALC本来のメリット』が無駄になってしまいますね。
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