箱型住宅が何となく苦手という方は『軒』をつけてみてはどうでしょうか?
最近の住宅は高性能です。
軒が絶対必要ではなくなった一方で、外観のメリハリが無くなってきています。
この記事では『軒』の効果を改めて考察しました。

ヨムオ君は箱型住宅が嫌いだったよね?
担当設計士さんに最初の図面の外観がカッコ悪いと『CUBIC』から『新大地』に変更するって無茶ぶりしてたしwww

いやー、箱型住宅でイメージしてたのは、マイクラでいう“豆腐建築”だったからね・・・

それが今では
自称『ヘーベルハウスを愛し、ヘーベルハウスに愛された男』
ですからね・・・
手のひら返しも甚だしいですね!

そんな事一言も言ってないわーーー!
☑ヨムオのように箱型住宅に良い印象を持っていない人
☑箱型住宅の外観を格好良く仕上げたい人
〇脱豆腐建築!外観に惚れ惚れさせたい方は必読

軒(のき)とは建物の屋根が吹き下ろして外壁より突き出た部分を言います。
参考までに庇(ひさし)についても。
wikipedia
庇(ひさし)とは家屋の開口部(窓、出入口)の上に取り付けられる日除けや雨除け用の小型の屋根のこと
通常の家屋では張り出し具合が軒>庇です。
そうはいっても大差はそれほどなく軒も庇もせいぜい90㎝未満がほとんどです。最近では軒のない家も増えてきているといいます。

この写真では軒だけの建物ですが建物からせり出した軒の長さは45㎝程度のように見えます。
玄関にメリハリを出すために支柱で軒を支えて伸ばすこともできます。

こちらの写真では2階の軒先が60㎝くらいなのに対して1階玄関先の軒先は180㎝程度あるでしょうか?
このように玄関やバルコニーで軒先を長く設置するには支柱が必須なんですよね。
一方でへーベルハウスの軒は少し違います。
我が家の1階部分の軒先は南向きが90㎝と西向きが180㎝の深さです。

丈夫な躯体により軒先90㎝以上の軒を支柱による支えなく可能にしています。
※軒は1mを越えた分が建物面積に含まれます、固定資産税が上がりますのでコスト面を重視するのであれば必要な部分だけに設置することが大事です。
そして軒の質感がペラペラではなく重厚なへーベル板で立体的な造形を作り出せるのもへーベルハウスならではの強みかなと思います。
今回はへーベルハウスの軒が深い( 軒先が長い)建物のメリットについて考察したいと思います。
お品書き
軒が深い建物のメリット
- 軒下を雨から広くカバーできる
- 直射日光と風を遮る
- 外壁・窓を保護できる
- 重厚な外観にできる
- 高級な家に見える
以上のようなメリットが考えられます。
2の直射日光と風を遮る効果については建物の向き・隣家との距離によってはデメリットにもなりますので注意が必要かもしれません。
おそらく南側であれば大事に至ることは無いかと思いますが打ち合わせでのシミュレーションを担当設計士さんと行っておきたいところです。
それでは5つのメリットについて1つずつ検討していきたいと思います。
軒下を雨から広くカバーする
軒を深く設ける場所として候補に挙がるのは玄関アプローチ・1階テラス・2階バルコニーでしょうか。
いずれの場所も外との接点がある場所ですね。
玄関はビルトインガレージでなければカーポートもしくは駐車スペースから徒歩で濡れないように設計してあげた方が使い勝手は格段に向上します。
テラスは直接雨風にさらされないように設計する事で急な天気の崩れにも対応可能なほかに後述する直射日光を遮る役目をはたしてくれます。
直射日光と風を遮る
軒下の標準が90㎝未満という話をしました。これには明確な理由があります。
それは屋内への陽ざしの入り方が関係しています。
夏の時期に室内に直射日光がささず、冬の時期にやわらかな陽ざしが入るような設計が軒下90㎝という設計なのです。
『それなら軒は90㎝を超えない方が理想的な家なのではないか?』という当然の指摘もありますよね。
確かにそういった意見もありますが、へーベルハウスのような【ウッドデッキ
】 や【そらのま】に見られるアウトリビングについては室内への光よりも、アウトドアスペースへの光の加減が重要になってくるわけです。
実際に展示場の間取りを見ても、軒天が充分せり出して、アウトドアスペースへの採光を調整している印象でした。
〇『そらのま』『スカイコテージ』の比較

〇ヘーベルハウスのアウトドアプラン一覧

〇ウッド(タイル)デッキの実例

外壁・窓を保護する
雨にさらされないということは外壁や窓の汚れを抑える作用があります。
これに関しては一般的なハウスメーカーでは有用ですが、へーベルハウスにとってはそれほど有用というわけではないかもしれません。
というのも、へーベルハウスの外壁はデュラ光®といって太陽光と水で汚れを分解する作用があるからです
外壁の種類によりますので施主の皆様はカタログをご参照ください。
カタログが手元にない方はこちらの記事で外壁に関するほぼすべてを知ることができます。
〇ヘーベルハウスの外壁完全マニュアル

さて、ヘーベル外壁は汚れにくいのですが、窓はそう簡単ではありません。
ヘーベルハウスでは間取りに自由度があって、大きく開放的な窓が人気です。
我が家では、1階のデッキに面した大窓と2階バルコニーに面した大窓には、電動シャッターを採用しています。
電動シャッターは本当にオススメの設備です。
その有用性については疑いの余地がありません。
〇大きな窓で後悔する理由

〇大きな窓で後悔する理由

〇電動シャッターを超オススメする理由

重厚な外観にできる
へーベルハウスのような箱型住宅はともすればお豆腐のような建築になりがちです。
へーベルハウスはその対策として袖壁、深い軒を用いた外観を整えるテクニックを当然持っているわけですね。
深い軒は下の参考写真のように重厚な外観をつくるうえで役立つわけですね。

高級なおうちに見える
こういった屋内の居住スペースに直接関係しない建坪の増加は、高級なおうちに見せるためには必要な要素ですし、実際にコストも高くなります。
軒の分の建材は深くした分だけ増えるわけですし、前述した固定資産税の計算では軒の深さが100㎝を越えた範囲が建物面積に含まれるため評価額があがり、固定資産税も増えることになります。
軒が深い建物のデメリット
- ベランダの汚れが流れない
- 耐風性能を考える必要がある
- 部屋が暗くなる
- コストがかかる
軒が深い建物のデメリットも紹介しておきます。
個人的にはデメリット<<メリットなので、深い軒はオススメですね。
ベランダの汚れが流れない
こちらはメリットの裏返しですね。
ベランダやテラスに雨・風が入りにくい分、ホコリもたまりやすいという事です。
が、ヘーベルハウスに1年住んでみて、それほど汚れは気になっていません。
このデメリットは深い軒をつけない理由としては弱いです。
耐風性能を考える必要がある
軒は構造上、風の影響を受けやすいそうです。
重い外壁材を使っている場合は特に強度と耐風性能を計算する必要があると聞きました。
屈強な躯体で外壁が軽いALCのヘーベルハウスでも、深い軒の限界は約2mまでだそう。
台風被害の多い地域では、長い軒の設置は注意したほうがよさそうですね。
部屋が暗くなる
こちらも、メリットの裏返しではありますね。
直射日光が部屋に入りにくい分、カーテン越しの明るさも抑えられることになります。
ただ、
冬の直射日光も割とキツイですし
LEDも電球色が出ているので
ぶっちゃけ、外からの明るさってそれほど重要なのかな?とも思います。
コストがかかる
長く伸ばした分だけ、建材費がかかるためイニシャルコストが上がります。
また、90㎝を超えた分の軒は、固定資産税に追加されるのでランニングコストも上がります。
まぁ1、2か所の軒が驚くほど固定資産税に影響するものでもありませんが、
少しでもコストを抑えたい方にとってはデメリットの一つとなります。
『箱型住宅(一条・ハイム・ヘーベル)の外観が苦手!深い軒でメリハリを出そう』のまとめ
いかがでしたか?
現代の住宅は24時間換気システムや全館空調など最新技術が盛りだくさんなので、軒の効果はそれほど重要ではなくなってきました。
とはいえ、外観や見栄えに直結する要素である『軒』はやはり重要だと思いっています。
我が家でも玄関先や2階ベランダ部分にしっかり軒を出すことで外観にメリハリを出せています。
箱型住宅が苦手という方はぜひ検討してみてください。
※我が家の外観は特定されるのを避けるため部分的にしか掲載していません、申し訳ありませんがご容赦ください。
もう一度目次をみる?

お読みいただきありがとうございました。

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