
最近よく話題になる、ベランダ不要論について考えてみたいと思います。ベランダって必要だと思いますか


いや、ちょっと正解が早いから!
もうちょっと焦らしてもらっていいですか?

申し訳ありません、いつものグダグダ展開です。
今回はベランダが本当に必要なのか、あるいは不要なのかについて真面目に検討してみます。
☑注文住宅検討中のご家庭
☑ベランダ・バルコニー・テラス・ロッジアに迷っているご家庭
☑ベランダをつけないつもりのご家庭
☑普通のベランダをつけるつもりのご家庭
お品書き
ベランダの機能とは?
ベランダとは『外側に張り出した庇や軒を持つ縁 』 のことを指します。
また、庇や軒のないものをバルコニーと呼ぶようです。
「ベランダ不要! 」 と声高く宣言するには、そもそもベランダにどんな機能があるかを理解しないといけませんよね?
まずはベランダの機能4点について考察してみます。
- 庇や軒による遮光効果
- 物干しスペース
- 屋外設備の設置スペース
- アウトドアスペース
ベランダ≒屋根付きのスペースということで、窓からの直射日光を防ぐ効果が期待できます。
〇知っておきたい軒の話

ベランダの最も一般的で典型的な使用目的が物干しだと思います。
晴れた日に布団を干している光景、 最近は少なくなりましたね。
〇ランドリーの場所に関する考察

屋外設備例えばエアコンの室外機などを置くための設置場所としての機能があります。
一昔前にはパラボナアンテナを設置しているご家庭もありましたよね。
〇後悔の多い外観を崩す屋外設備

古典的な前者と異なるベランダの新しい価値といえます。
大きめのベランダであれば簡単な植物を植えたり、日向ぼっこに使用したり、壁から植物を吊るしてみたり、ベランダを遊び心で楽しむのも注文住宅のメリットではないかなと思います。
〇アウトドアスペースとしてのベランダ利用

ベランダの機能は代替可能
どうでしょうか?
改めてベランダの機能を確認してみると、『ベランダ要らないな』と思われた方の方が多いかと思います。
それは、ベランダの4つの機能のほとんどが何らかの手段で代替可能だからですよね。
実際に代替するかは別として、アウトドアスぺースとしてのベランダ利用以外は、以下の方法で代替が可能と思われます。
庇や軒は本来、部屋の温度を上がりにくくするという目的で設置されますが、現在は断熱性・気密性をあげて全館空調で部屋の温度を調整するというのが主流ですよね?
我が家は一条工務店のような高気密・高断熱&全館空調ではないですが、軒や庇で遮光&部屋の温度を調整するというアナログな方法はいらないくらいの断熱性能があると思っています。
なので、遮光性能を期待してベランダを設置したわけではありません。
日常の物干しはサンルームやドラム式洗濯機の乾燥などに代替されつつありますね。
そうはいっても布団を干す場合は困るよ、さすがにサンルームの中に干すといっても限界があるじゃないか!という意見も数年前の話ですね。
レイコップに布団コンディショナーという乾燥器+ダニ除去ができてしまうという驚くべき家電が完成しました。
値段は張りますが、機能的で広めのベランダを設計するよりは圧倒的にコスパが良いと思います。布団を干さない生活は実現してしまったようですね。
例えばエアコンの室外機は、隠蔽配管[1]いんぺいはいかん:建物の壁内に配管させることで室外機の場所をある程度自由に変更することができますで必ずしも部屋のすぐ横に室外機が無くても大丈夫だからです。
我が家では一階の壁(駐車場側)に全部屋の室外機をまとめて置くことができました。隠蔽配管自体は少々コストがかかりますが、室外機を置くだけにベランダを設けるよりはコスパが良いと思います。
ベランダは不要だけど…
さて肝心の我が家ですが、ここまで論理的にベランダ不要論を展開しておいてなんですが、ベランダを設置しています。
おいおい、ブレブレじゃないの!とお思いでしょうか?
確かにブレブレかもしれません。
ですが人間には理屈でわかっていても感情や感覚的に中々受け入れられない物があるんですよ。
理屈では、ベランダの機能が家電の技術で代替可能と分かっていても、やはり『太陽の下に干した布団の匂いが好き』とか『子ども達に自然の魅力としての心地よさを味わってほしい』という人間的な感情があるわけです。
こんな話を聞いたことがありませんか?
全館空調&24時間換気の家に住んでいながら、なんとなく空気がこもっている感じがするといって窓を開けて換気をしてしまうという一条工務店で家を建てた方の話です。
そのブロガーさんだって、理屈では24時間換気がある以上、窓を開けての換気が不要だってことはわかっています。ですが、我々は理論だけで生きてるわけじゃないんですよね。
同じような話では食洗器の話の方が一般的でしょうか? 『 食洗器をつけたけど、洗えている感じがしないとか自分で洗った方が早いし安心できるから、結局食洗器を全然使っていない』といった内容ですね。これも理屈では洗えているのがわかっているのに感覚的に受け入れられないという典型例だと思います。
ハッキリ言ってしまうと、家づくりにはこういう技術と感情・感覚のギャップがつきものです。
そして、そんなギャップに直面した時は、技術ではなく感情、つまり“気持ちよさ”だったり“好きでいられる”ことを優先すべきだと思います。その家に住むのは施主であるアナタなのですから。
そんな感じでベランダを付けることにした我が家です。
ちなみにですが、ベランダを付けた方が外観にメリハリがついてカッコ良く見える家が多い点は追記しておきますね。


ベランダは不要、それでもベランダを設置した理由
我が家でベランダを設置した背景には上記のようなエピソードがありました。
そして、せっかくベランダを設置するからには用途の少ない狭いベランダよりも、ガーデニングをしたりプール遊びのできるような大きさのアウトドア系ベランダが良いのかなと思います。
〇遊べるベランダにしても良いと思います。


最後の方はマインド>理論という話になってしまいました。
ですが、家づくりでは時にそういった感情を大事にしないといけない場合もあります。
参考にしていただけますと幸いです。

今回の記事はいかがでしたでしょうか?
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References
↑1 | いんぺいはいかん:建物の壁内に配管させることで室外機の場所をある程度自由に変更することができます |
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