
前回は一条工務店との比較検証をおこないました。
初日から大きな反響をいただきありがとうございました。

それに味をしめて、着工件数第1位の『積水ハウス』との比較記事を書かれるのですね、さすがご主人!

なんて人聞きの悪い・・・
現実問題としてハウスメーカー選びで悩む人は多いし、皆の関心事だから書く価値があるんだよ?

うちは割とすんなりへーベルハウスに決められたけど、悩み始めるとキリが無いからね。
一緒の時期に考えていた知人は大手4社に見積もりとって、最終的に地元の工務店だったよ。
〇前回の記事は一条工務店との比較でした。

☑へーベルハウスにしようか迷っている人
☑積水ハウスにしようか迷っている人
☑とりあえず家づくりの情報が欲しい人
お品書き
へーベルハウスと積水ハウスとの比較
まずは両社のざっくりコンセプトから見ていきます。
へーベルハウスと積水ハウスでは割と類似ポイントも多くありました。
比較項目としては類似ポイント2点(構造・保証)、相違ポイント2点(坪単価・居住環境)の4点について考察を進めていきます。
本当はもっと特徴の違いもあったのですが、それには見ればわかることも含まれていました。もっと深いところで考える方が面白いかと思い、そういった浅い違いについては省いていますのでご容赦ください。
へーベルハウスと積水ハウスのざっくりコンセプト
へーベルハウスのコンセプトについては、前回の比較生記事で書いた通りなのでまるっと引用させていただきます。初めて読まれる方、もう一度確認したい方以外は読み飛ばして大丈夫ですよ。
へーベルハウスのキャッチフレーズに“考えよう、答えはある”というものがありました。
これは都市の狭小住宅でも住みやすい間取り・建築を自由に設計できるへーベルハウスの強靭な鉄骨の躯体を象徴しているコトバです。
つまり、へーベルハウスの本質は重量鉄骨による強靭な躯体構造で、そこから導き出される商品のコンセプトは以下の4点になります。
- 災害に強い家
- アウトドアリビング
- 自由な設計・間取り
- ロングライフ住宅
積水ハウスのキャッチコピーは“いつも今が快適”です。
鉄骨構造10種(うち重量鉄骨は2種)と木造13種という幅広い商品ラインナップから、施主の意向に真摯に寄り添う姿勢をとる積水ハウスのあり方を表すコトバです。
だからこそ年間20000戸以上の新規着工件数で業界一位なのではないでしょうか?
積水ハウスの本質は多様なニーズにこたえる柔軟性にあり、そこから導き出される商品のコンセプトは以下の4点になります。
- 安心を支える構造
- インテリアコーディネーション
- 5本の樹計画
- 30年保障とユートラスシステム
前回の一条工務店ほどハッキリコンセプトが真逆ということはありませんね。
特に安心安全を担保する構造については、お互いに鉄骨構造+制震機能、コンクリート外壁を自社製造しており類似したコンセプトになります。
両社ともに施主目線に立った家づくりを目的としています。へーベルハウスは間取りや構造からのアプローチなのに対して、積水ハウスはデザインやインテリア・エクステリアからのアプローチをしているのが面白い点ではないでしょうか?
長期メンテナンスについては両社とも長期優良住宅を得意としているので、少なくとも30年間の保証については大きな差異はないようです。
積水ハウスとの比較~類似点~
地震対策については両社ともに力を注いでいます。
ここでは軽量鉄骨構造について考察します。
とくに鉄骨については類似性が高く、フレーム・すじかい・壁材の3要素をそれぞれ独自性のある優れた素材[1] それぞれのメーカーが固有名称を付けていますが、そこは公式サイトで確認をお願いします。にすることで地震に強い家を目指して作っている点は共通しています。
制震についてはコンセプトが類似しているので明確な差があるかどうかは不明です。なので、耐震性能が両社を比較検討するための決定打になる事は無いかなと思います。
前述のように、建材を自社製品として供給しているハウスメーカー同士です。なので30年保証は共通しています。
30年後のその先が少しだけ違います。
積水ハウスでは、30年目で有料メンテナンスを受けると、10年間の追加保証を受けられます。そして10年おきの有料メンテナンスを受けるかどうかを選べます。
へーベルハウスでは、30年目で有料メンテナンス(400万円前後)を受けると、さらに30年間の追加保証を受けられます。そして5年おきに有料点検を受けることができます。
どうでしょうか?
30年のその先をどう考えるかで両者を比較検討される方もいるかもしれませんし、そんな先のことは分からないという方もいるかもしれませんね。
僕の考え方を言わせてもらえれば、30年後にどうなっているか分からないのでその先の30年を保証してもらうことにそれほど魅力は感じていません。
が、その保証によって家を売却する際の価値の目減りを抑えられるならメリットはあると思っています。
いずれにしても保証期間が両社のいずれかを選ぶ決め手にはなりにくいのかなと感じていますが…
積水ハウスとの比較~相違点~
積水ハウスの坪単価は50-80万円です。
一方でへーベルハウスの坪単価は70-80万円です。
この違いはどこから来るのか?答えは積水ハウスが顧客に合わせた豊富な商品ラインナップを提供しているからです。
へーベルハウスの場合、2階建てはCUBICと新大地(軽量鉄骨)、3階建て以上ではFREX(重量鉄骨)、プレミアムモデルFREXresidenceという4つのプランしかありません。名称のついたプランは色々ありますが、坪単価が変わるのは上の4種類の間だけです。そしてプレミアムモデル以外はすべて70-80万円の平均値に収まります。
また、へーベルハウスでの標準仕様の中では、大きく値段が異なる特殊な仕様というのがほとんどありません。
一方で積水ハウスの場合は同じ種類の建具の中でも価格に差があると聞いています。例えば壁紙・窓・窓かけ・柱・扉といった選べるインテリアの仕様が松・竹・梅・特上・上・並のようにグレードが細かく分かれているのだとか…
この細かなグレード分けが50-80万円という坪単価のばらつきに繋がっているのではないかと感じます。
以前の記事でハウスメーカーの割引・値引きの記事を書きましたが、積水ハウスでは600万円以上の値引き交渉に成功したという前例を紹介しました。
おそらくはグレードが細かく分かれているがゆえに、同じ値段でワンランク上のグレードを提供してもらったして値引き交渉成功しているのかなと思います。
〇割引・値引き交渉について

つまるところ、へーベルハウスの坪単価は全般的に高く、積水ハウスは予算に応じて坪単価を安くも高くもできるということです。ですが積水ハウスの最高級ブランドISシリーズはそもそも最上級仕様を使用しているのであまり安くはならないとは思います。
外構関連と間取りの自由度という観点から見ると両社の違いが浮き彫りになってきます。
へーベルハウスはどちらかというと都市型の立地に適しています。早い段階から3階建て2世帯住宅をコンセプトにしていたハウスメーカーゆえに、重量鉄骨による間取りの自由度に歴史と定評があり、都市型の狭小住宅に向いていると感じます。
一方で積水ハウスは『シャーウッド 』という木造プランに加えて、外構関連では“5本の木計画”というプランがあります。こうした日本の風土にあった家づくりは、郊外型の居住環境に向いているのではないかと感じます。
勿論、土地やコストが許せばどちらがどちらでも遜色ないスペックだという事は追記させていただきます。
へーベルハウスVS積水ハウス|意外と似ている両社の違いは?のまとめ
今回の記事では、へーベルハウスと積水ハウスの、意外と似ている共通点とコンセプトの違いから導き出される相違点について考察しました。
見た目に明らかな違いのある両社ですが、本質的なところでは似ているところ、まったく違うところが垣間見えて(個人的には)面白かったですね。
次回は、木造特化の住友林業か同じ鉄骨構造のダイワハウスなんてどうですかね?
それではお読みいただきありがとうございました。関連する他の記事も読んでいただけるとうれしいです。

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References
↑1 | それぞれのメーカーが固有名称を付けていますが、そこは公式サイトで確認をお願いします。 |
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